- 日本で繁殖する野生のものが絶滅し、現在飼育・野生復帰活動が行われている大型の水鳥。
- ■形態
- 雌雄同色。全身が白く、翼の小翼羽、初列雨覆、大雨覆、風切が黒い。次列風切の外弁は銀白色。目の周囲が赤く、虹彩は淡い黄色。嘴は黒く、太くて長い。足は長く、紅色。
若鳥の翼は褐色身を帯び、嘴も赤みを帯びる。
- ■鳴き声
- ほとんど鳴かないが、嘴を上に向けて小刻みに打ち合わせて、クラッキングと呼ばれる「カタカタカタ」という音を出す。
- ■採餌
- 草地や水辺を歩きながらカエル、魚や昆虫等を捕らえる。
- ■繁殖
- 産卵期3〜5月。高い木の梢に小枝を積み重ね、枯草や土を盛って2m程の皿状の巣を作る。通常3〜4個産卵し、抱卵日数は約30日。巣立ちまでは53〜55日。
- ■備考
- 兵庫県豊岡市兵庫県立コウノトリの郷公園にて飼育・増殖活動が行われ、2005年より試験放鳥が始まった。
- ■亜種
- 亜種はない。
- ■分布
- シベリア南東部から中国東北部で繁殖し、中国南東部で越冬する。日本では1971年に繁殖する野生種が絶えてしまい、現在まれな冬鳥として全国で記録がある。但し兵庫県豊岡市で行われている、飼育・放鳥活動によって、再び留鳥として復活する可能性がある。
- ■福岡での事例
- 福岡でもまれな冬鳥。
【今津】2007年に観察された。
【人工島】2006年に暫く滞在。
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