- 川の中より田圃等で見られることの多い、中型のシラサギ類。
- ■形態
- 雌雄同色。夏羽では全身が白く、嘴は長くて黒い。目先は黄色く、虹彩も黄色。口角は目と同じ位置。胸と背に長い飾り羽がある。脚は黒い。
繁殖期には眼先が黄緑色となり、虹彩も赤みを帯びる。
冬羽では飾り羽がなく、嘴は黄色くなり、先が少し黒い(黒くない個体もいる)。
ダイサギより小さく、嘴や首も短かくずんぐりしている。夏羽では眼先の色が黄色(ダイサギは青緑色)であることや、口角の位置(ダイサギは目の後方にあること)で判別できる。
- ■鳴き声
- 飛ぶときなどに「ゴワッー」と鳴く。
- ■採餌
- 水田や湿地で昆虫類やカエル、ザリガニ、魚等を捕って食べる。
- ■繁殖
- 他のサギ類と混合コロニーを作ることが多い。クヌギ、コナラ等の4〜8mの高さの枝に枯れた小枝、シダ類の茎等を積み上げて、丸い皿状の巣を作る。産卵期間は4月下旬〜7月。通常4〜5個産卵し、抱卵期間は23〜27日。卵は淡青色無斑で、約5.0×3.5cm。雌雄で抱卵し、巣立ち迄は約3週間。
- ■亜種
- サハラ以南のアフリカに分布する亜種A.i.brachyrhyncha、
日本からインドと大スンダ列島に分布する亜種チュウサギ(A.i.intermedia)、
インドネシア東部、ニューギニア、オーストラリアに分布する亜種A.i.plumifera、
- ■分布
- アフリカ、インド、東南アジア、中国南部、朝鮮半島で繁殖し、北のものはフィリピン、ニューギニア、オーストラリアに渡る。
日本では亜種チュウサギ(A.i.intermedia)が夏鳥として本州以南に渡来する
- ■福岡での事例
- 福岡では夏鳥で4月から10月に見られる。
【室見川】室見橋から大井手橋くらいまでの流域及び付近の田圃。
【今津】田尻の水田や草地で普通に見られる。
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