- 南西諸島にすむ、紫褐色の大型のサギ類。
- ■形態
- 雌雄同色。顔から頸、胸は褐色味を帯び、喉は白い。額から後頸が紫色味のある黒で、後頭には同色の2本の冠羽がある。目の下から後頸、側頸にも同色の線がある。後頸からの上面は灰黒色で、青灰色と過食の長い飾羽がある。風切は黒く、小翼羽は茶色。腹から下は黒い。嘴は、黄褐色で、上嘴は黒みを帯びる。虹彩は黄色。足は短かめで黄褐色。
- ■採餌
- 水辺や水中を歩き回り、待ち伏せして、魚類、水棲昆虫、カエル、ヘビ、トカゲ、ネズミ等を長い頚をさっと伸ばして捕らえる。
- ■繁殖
- 葦原の地上に水草等で皿上の巣を作る。樹上に営巣する事もあり、集団で営巣する事もある。通常4〜5個産卵し、抱卵日数は約24〜28日。巣立ち迄は約42日。
- ■特徴
- アオサギより脚は短いが足趾は長く、泥地や水草の上を歩くのに適している。
- ■名前の由来
- 和名、英名共に羽の色味に由来する。
- ■亜種
- 4亜種あり、ヨーロッパ南部、中央部から中央アジアと中東、サハラ以南のアフリカに分布する亜種A.p.purpurea、カーボベルデ諸島に分布する亜種A.p.bournei、マダガスカルに分布する亜種A.p.madagascariensis、アジア南部及ぶ東部からフィリピンおよびインドネシアに分布する亜種ムラサキサギ(A.p.manilensis)。
- ■分布
- ヨーロッパ、アフリカ、中近東、インド、東南アジア、中国東部、朝鮮半島北部に分布し、北のものは冬季南に渡る。
日本では亜種ムラサキサギ(A.p.manilensis)が南西諸島に留鳥として繁殖。九州以北では迷鳥または旅鳥。
- ■福岡での事例
- 福岡では秋にまれに観察される。
【今津】周辺農耕地で観察された。
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