ペリカン目
PELECANIFORMES
サギ科
Ardeidae
ササゴイ属
Butorides (Blyth, 1852)

ササゴイ(笹五位)
Butorides striata (Linnaeus, 1758)  Striated Heron
L40〜48cmW62〜72cm
夏鳥
河川・湖沼
【1】成鳥。亜種ササゴイ(B.s.amurensis)。2005.05.28佐賀県鳥栖市にて撮影 。
葉っぱをちぎって水面に落とし、魚が寄ってきたところを捕まえることもあるサギ類。
■形態
雌雄同色。額から頭部が青みを帯びた黒で、後頭には同色の冠羽が数本ある。眼先は黄色く、虹彩も黄色。頬から顎、胸、腹は青灰色。頬線は黒く、喉から白い縦線がある。背、翼は青みのある黒褐色で、翼には白い羽縁があり笹の葉の形に見える。嘴は黒く、足は黄色。
■鳴き声
飛翔中などに「キュウ」と鳴く。
■行動
夕方から夜間に行動するが、ゴイサギに比べ昼間もよく採餌する。
■採餌
魚、カエル、水棲昆虫などを待ち伏せして、頸をのばして嘴で捕まえる。嘴ではさまず、突き刺す場合もある。
■亜種
21亜種あり、ソマリアと紅海の海岸に分布する亜種B.s.brevipes、マダガスカル、ラレユニオンに分布する亜種B.s.rutenbergi、コモロに分布する亜種B.s.rhizophorae、アルダブラ島 とアミランテ島に分布する亜種B.s.crawfordi、セイシェルに分布する亜種B.s.degens、チャゴス諸島とモルディブに分布する亜種B.s.albolimbata、アンダマン島、ニコバル島 スマトラ沖の島々に分布する亜種B.s.spodiogaster、シベリア南東部、中国北東部と日本に分布する亜種ササゴイ(B.s.amurensis)、中国東部からミャンマー北部、ベトナム北部に分布する亜種B.s.actophila、パキスタン、インド、スリランカからタイ、フィリピン、大スンダ、スラウエシに分布する亜種B.s.javanica、Lesser Sundasに分布する亜種B.s.steini、モルッカに分布する亜種B.s.moluccarum、ニューギニア北西部に分布する亜種B.s.papuensis、ニューギニア北部に分布する亜種B.s.idenburgi、ニューギニア南中央部、南東部sに分布する亜種B.s.flyensis、オーストラリア頭部と北東部、ニューカレドニアに分布する亜種B.s.macrorhyncha、オーストラリア北西部と北中央部に分布する亜種B.s.stagnatilis、タヒチ島(ソシエテ諸島)に分布する亜種B.s.patruelis、ニューハノーバーからソロモンからフィジーに分布する亜種B.s.solomonensis
■分布
世界の温帯から熱帯にかけて分布し、北のものは冬季南へ渡る。
日本には亜種ササゴイ(B.s.amurensis)が夏鳥として九州以北に渡来し、薩南諸島以南では越冬する。
■福岡での事例
福岡では夏鳥なので、4〜10月頃見られるが多くない。
【室見川】室見橋より上流、曲淵ダムでも観察。

【2】成鳥、採餌。亜種ササゴイ(B.s.amurensis)。2006.6.9?室見川野生の広場横にて撮影 。

【3】成鳥。亜種ササゴイ(B.s.amurensis)。2008.1.18鹿児島県薩摩川内市にて撮影。

【4】亜種B.s.javanica。2012.02.23シンガポール、シンガポール植物園にて撮影 。

【5】亜種B.s.macrorhyncha。2001.10.20オーストラリアケアンズにて撮影 。

【6】幼鳥。2004.9.14室見川野生の広場横にて撮影 。

【7】幼鳥。2003.10.22室見川千石橋にて撮影 。

【8】第1回夏羽。肩羽、雨覆が殆ど褐色。2002.7.30室見川外還室見橋にて撮影 。

【9】第1回夏羽。肩羽、雨覆に褐色の羽が残る。2007.6.24室見川野生の広場横にて撮影 。

【10】抱卵中。道路沿いの生け垣に集団で営巣していた。2005.5.28佐賀県鳥栖市にて撮影 。

【11】抱卵中。公園の木に集団で営巣していた。2007.5.4熊本県小国町にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2019/10/23作成