ペリカン目
PELECANIFORMES
トキ科
Threskiornithidae
ブロンズトキ属
Plegadis (Kaup, 1829)

ブロンズトキ(青銅鴇)
Plegadis falcinellus (Linnaeus, 1766)  Glossy Ibis
L48〜65cm
迷鳥
水辺、草地
【1】夏羽。翼に金属光沢がある。2016.05.17佐賀県白石町、福富干拓にて撮影。
全身がブロンズ色のトキ類。
■形態
雌雄同色。頭部から背、肩羽、下面は栗色。翼は青や緑に見える金属光沢のある黒色。淡い肉色の嘴は長く、下側に曲がっている。目先は皮膚が裸出しており、額から目の上と、下嘴から目の下に水色の線がある。光彩は暗色。脚は長く、黄緑色。
冬羽では全身の赤みが鈍くなり、頭部に淡色の細かい班が出る。顔の水色の線も淡くなる。
■採餌
魚類、甲殻類、カエル、昆虫類等の小動物を捕食する。
■繁殖
水辺近くの林にコロニーを作って繁殖するが、多種と混在することも多い。雄が木の小枝等の巣材を集め、雌が水辺の樹上等に巣を作る。通常3〜6個産卵し、雌雄共同で抱卵する。抱卵日数は約20〜23日。雛は孵化後約20日で巣立ち、約40日で飛べるようになる。
■名前の由来
和名は全体の羽の色が銅色である事に因る。
■亜種
亜種はない。
■分布
アフリカ中南部、中央ヨーロッパから西アジア、インド、東南アジアからオーストラリア、アメリカ東部沿岸に分布。寒冷地の個体は冬季暖地へ渡る。
日本では2002年11月に沖縄本島で初めて観察され、その後2006年、20012年、2014年4月2羽と観察されている。2014年6月には佐賀でも観察された。佐賀では2016年5月にも観察されたが、同個体が移動したのか福岡でも観察された。
■福岡での事例
福岡でも迷鳥として記録がある。2016年5月19日に築城町で観察された。

【2】夏羽。2016.05.16佐賀県福富干拓にて撮影。

【3】夏羽。顔の裸出部は水色。2016.05.16佐賀県白石町、福富干拓にて撮影。

【4】飛翔。夏羽。2016.05.17佐賀県白石町、福富干拓にて撮影。

【5】冬羽へ換羽中。頭部に白っぽい斑が入り始めている。2014.07.05佐賀県小城市撮影。

【6】冬羽。頭部に白っぽい斑が入って、体全体の赤味も鈍くなる。2001.10.20豪州ケアンズにて撮影。

【7】冬羽。翼に金属光沢はない。2001.10.20豪州ケアンズにて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2019/12/06作成