- ハイマツの上で囀る嘴の大きなマシコ類。
- ■形態
- 雄は頭部から背、腰まで赤く。翼は黒褐色で中雨覆、大雨覆の羽縁は白い。背には黒褐色の横斑がある。尾羽は黒褐色。嘴は黒褐色で太く大きく、上嘴は大きく下へ曲がる。虹彩は黒色。腮からの仮面ははらまで赤く、脇から下尾筒までは灰色。足は黒褐色。
雌は雄の赤い部分が黄褐色で、背は灰色味が強い。
- ■鳴き声
- 「ピィピィーピュルピュルピー」などと聞こえる声で囀る。地鳴きは「ピッ、ピッ」
- ■採餌
- 樹上や地上で植物の種子を啄むが、繁殖期は昆虫などの動物種の餌も獲る。
- ■繁殖
- ハイマツの枝の上に小枝を組み合わせて椀状の巣を作る。通常3〜5個産卵。
- ■亜種
- 8亜種ある。
スカンジナビアからシベリア中央部で繁殖する亜種P.e.enucleator、
シベリア北東部で繁殖する亜種コバシギンザンマシコ(P.e.kamtschatkensis)、
樺太、千島列島および日本北部で繁殖する亜種ギンザンマシコ(P.e.sakhalinensis0、
アラスカ南部およびカナダ西部沿岸部で繁殖する亜種P.e.flammula、ハイダ・グワイ(カナダ西沖)で繁殖する亜種P.e.carlottae、
カナダ南西部から米国西中央部の内陸で繁殖する亜種P.e.montana、
カルフォルニア東部で繁殖する亜種P.e.californica、
アラスカ西、中央部からカナダ東部およびニューイングランド(米国)の内陸部で繁殖する亜種P.e.leucura。
- ■分布
- ユーラシア大陸から北米大陸のあかんタイに広く分布する。
日本では亜種ギンザンマシコが北海道の大雪山系、知床羅臼岳等で留鳥として繁殖している他、本州、舳倉島でも稀な冬鳥として記録がある。
また、北海道、本州、舳倉島で亜種コバシギンザンマシコの記録もある。
- ■福岡での事例
- 福岡では記録がない。
|