- 赤い顔が特徴的なヨーロッパに多いアトリ類。
- ■形態
- 雄は頭部が白く、頭頂から後頚、側頸が黒い。背や肩羽は褐色で腰は白く、腰中央に黒い縦斑が1本ある。黒い尾羽の先端は白く、基部の左右に大きな白斑がある。翼は黒く、初列雨覆、大雨覆、中雨覆が黄色く、翼帯となる。
太く尖った嘴は薄いピンクで、額から目の下、顎と赤い。目先と周囲、下嘴の基部が黒い。喉からの下面は白く、側頸から褐色の線がつながり脇胸や脇も褐色。脚は薄いピンク。
中東の亜種C.c.canicepsなどは頭部が灰褐色で黒色部がない亜種もある。
雌は頭部から背、肩羽が淡褐色で灰黒色の縦斑がある。頬線、顎線、喉は白。下面は白く、胸から脇は淡褐色で灰黒色の縦斑がある。
- ■亜種
- 16亜種ある。
英国諸島、フランス北西部およびネーデルランドで繁殖する亜種C.c.britannica、
スカンジナビア南部からフランス中央部およびイタリアおよび東部から中央部のヨーロッパロシアで繁殖する亜種C.c.carduelis、
ヨーロッパ南西部、アフリカ北西部、マデリア、カナリア諸島(マカロネシア)およびBalearic諸島(Mediterranean西部)で繁殖する亜種C.c.parva、
コルシカ、サルディニアおよびシシリーで繁殖する亜種C.c.tschusii、
バルカン、ギリシャ、クレタおよびトルコ北西部で繁殖する亜種C.c.balcanica、
中東で繁殖する亜種C.c.niediecki、
トルコ東部、コーカサス南部およびイラン北部で繁殖する亜種C.c.brevirostris、
コーカサス北部およびクリミア半島で繁殖する亜種C.c.colchica、
ウクライナ南部、ヨーロッパロシア南部およびカザフスタンで繁殖する亜種C.c.volgensis、
シベリア南西、南中央部
で繁殖する亜種C.c.frigoris、
トルクメニスタン西部およびイラン東部から中国北西部で繁殖する亜種C.c.paropanisi、
カザフスタン北東部、シベリア南中央部およびモンゴル西部で繁殖する亜種C.c.subulata、
パキスタン西部からヒマラヤ北西部、チベット南西部およびネパール中央部で繁殖する亜種C.c.caniceps、
イラン南部で繁殖する亜種C.c.ultima。
- ■分布
- イギリスからヨーロッパ、中東から中国北西部まで広範囲に繁殖分布する。
日本でも迷鳥として舳倉島、飛島などで記録が複数亜種の記録があるが、飼い鳥と輸入されており、籠抜けの可能性もある。
- ■福岡での事例
- 福岡では記録がないと思われる。
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