スズメ目
PASSERIFORMES
アトリ科
Fringillidae
Chloris属
Chloris (Cuvier, 1800)

カワラヒワ(河原鶸)
Chloris sinica (Linnaeus, 1766)  Grey-capped Greenfinch
L14.5cm W24cm
留鳥
草地・農耕地・公園
【1】2002.07.14福岡県福岡市、今津田尻にて撮影。
「キロロ キロロ」と鈴のように鳴く飛ぶと翼の黄色い部分が目立つ小鳥。
■形態
雌雄ほぼ同色。
亜種カワラヒワ雄は頭部が緑がかった褐色で、額から後頸が灰黒色。目の周囲は黒みを帯びる。雨覆はオリーブ褐色で、風切は黒く、翼角、初列・次列風切基部は黄色く、翼帯となる。三列風切外弁は淡い。尾は凹尾で、黒く、外側尾羽基部に黄色の斑がある。旨から下はオリーブ褐色で下腹から下尾筒は黄色い。嘴は太く肌色。足は赤い。
雌は全体が淡く、頭部に褐色身が強い
。 亜種オガサワラカワラヒワは体が小さく、黄緑色みが強い。亜種オオカワラヒワは亜種カワラヒワより一回り大きく、三列風切外弁の白色部が幅広い
■鳴き声
さえずりは「キロコロロ」と鈴を鳴らしたような声や、「ビュィーン」等。地鳴きは「チュィーン」「キリキリコロコロ」など。
■行動
つがい形成後に縄張りが確保される。
■採餌
昆虫類の他、穀類、雑草の種子を好んで食べる。
■亜種
4亜種ある。 ウスリー(ロシア南東部)、朝鮮半島および中国北東部で繁殖する亜種C.s.ussuriensis、 カムチャッカ、樺太および千島列島および北海道北東部で繁殖する亜種オオカワラヒワ(C.s.kawarahiba)、 朝鮮半島極南および北海道から対馬で繁殖する亜種カワラヒワ(C.s.minor)、 中国中央、東部からベトナム中央沿岸部で繁殖する亜種C.s.sinica
■分類問題
日本鳥類目録第7版ではオガサワラカワラヒワ(C..kittlizi)を、カワラヒワの亜種オガサワラカワラヒワ(C.s.kittlizi)としていた。
■分布
アジア北東部で繁殖し、
日本では九州以北で亜種カワラヒワが普通に繁殖する。積雪地帯のものは冬期暖地へ移動する。冬季には全国に亜種オオカワラヒワが渡来する。
■福岡での事例
福岡では留鳥で、海岸から市街地、山間部と幅広く見ることが出来る。
【室見川】下流から上流までの田圃、市街地など。
【今津】田尻の農耕地。
【和白】海岸の林、住宅地。
【大濠公園】園内の林、住宅地。
【油山】自然観察の森

【2】2002.07.14福岡県福岡市、今津田尻にて撮影。

【3】幼鳥。2005.05.10福岡県福岡市、南公園にて撮影。

【4】雌。2002.12.10福岡県福岡市、マリナタウン海浜公園にて撮影。

【5】亜種オオカワラヒワと思われる個体。2003.03.27福岡県福岡市、室見川福重橋上流にて撮影。

【6】亜種オオカワラヒワ、雄と思われる個体。2003.03.27福岡県福岡市、室見川福重橋上流にて撮影。

【7】亜種オオカワラヒワ、雌と思われる個体。2003.03.27福岡県福岡市、室見川福重橋上流にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2024/05/29作成