- イカルより一回り小さい、脇がオレンジの綺麗なアトリ類。
- ■形態
- 雄夏羽は頭部から顔、喉まで紺色光沢のある黒で、首は灰色。背、肩羽根は灰褐色で、腰は灰色。翼は黒く、風切及び外側初列雨覆先端に白斑がある。次列・三列風切外縁は紺色光沢がある。尾は黒い。首から下は灰色で、脇は橙色。嘴は太く黄色で、先端は黒く、基部は青味を帯びる。虹彩は暗赤色。足は赤みを帯びた肉色。
雌は頭部の黒色部がなく、三列風切の上の2枚が灰褐色。尾も灰褐色。
冬羽では雌雄とも嘴基部が白っぽくなる。
- ■鳴き声
- 囀りはイカルに似た感じで「チイチィーチョー」等で「ジュリジュリジュリー」等の濁った声をつける。地鳴きは「ジュッ、ジュッ」や「キュッキュッ」。
- ■行動
- 浅い波状で飛び、風切後縁が白線となる。
- ■採餌
- ムクノキ、エノキ、センダン等の木の実を好み、樹上だけでなく、落ちている実も地上に降りて食べる
- ■繁殖
- 中国の観察記録では4卵。
- ■亜種
- 2亜種ある。
シベリア南東部、中国北東部及び朝鮮半島で繁殖する亜種コイカル(E.m.migratoria)、
中国中央、東中央部で繁殖する亜種E.m.sowerbyi。
- ■分布
- アムールから朝鮮半島、中国北東部から中部で繁殖し、冬季はアジア南東部に渡る。
日本には亜種コイカルが冬鳥又は旅鳥として主に西日本に渡来する。
1980年に熊本、1982年に島根で繁殖記録があり、東京でも繁殖記録があるが、籠抜け個体と思われている。
- ■福岡での事例
- 福岡でも冬鳥だが、少ない。
【粕屋町駕与丁池】2012年1月に4羽の群を観察。
【福津市】2014年5月渡にて記録がある。
【大濠公園】2019年4月に記録がある。
【相島】2016年5月に記録がある。
【須恵町】2019年5月植木にて記録がある。
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