スズメ目
PASSERIFORMES
アトリ科
Fringillidae
Spinus属
Spinus (Koch, 1816)

マヒワ(真鶸)
Spinus spinus (Linnaeus, 1758)  Eurasian Siskin
L12.5cm W22cm
冬鳥
山地の針葉樹林
【1】雄。2007.02.15福岡県福岡市、西部霊園公園にて撮影。
全身が黄緑色に見えるアトリ類。
■形態
雄は頭部は黄色く、額から頭頂が黒い。後頸から背、肩羽は黄緑色で、黒い縦斑がある。腰は黄色く、脇腰から上尾筒は黄緑色。黒い尾羽の左右基部に黄色い斑がある。 翼は黒く、黄色い帯がある。
尖った嘴は灰色かかった肉色。目先と目の上も黒い。頬は黄緑色。喉から体下面は白く、黒い縦斑がある。脚は灰色味のある肉色。
雌は黄色味が淡く、頭上は緑褐色で細い黒斑が密にある。喉から体下面は白く、黒い縦斑がある。
■鳴き声
さえずりは「チクチクチィチィチューイン」など短めの声を連続して、時折長めの地鳴きの「チューイン」を交える。地鳴きは「チュピィー」など。
■行動
繁殖期以外は群れで行動する。
■採餌
木の枝で木の実を主に採餌する。スギやハンノキ類の実を好む。
■亜種
亜種はない。
■分布
イギリス諸島からスカンジナビア半島北部を通ってロシア、カザフスタン北中央部およびモンゴル北中央部からオホーツク海、樺太、千島列島、北海道、本州 、内モンゴル省北部および黒竜江省 (中国北東部) 、 イベリア半島、コルシカ島、イタリア、ギリシャ、バルカン半島、トルコ北部、コーカサスおよびイラン北部で繁殖し。ユーラシア大陸の亜寒帯で繁殖する。
冬季はカナリア諸島(マカロネシア、アフリカ北部の西方)、アフリカ北部、イスラエル、イラク、北、アラビア半島北、東部、全日本、朝鮮半島、台湾および中国南中央、南東部で越冬する。
日本でも本州中部以北で少数が繁殖するが、ほとんどが冬鳥として全国に渡来。
■福岡での事例
福岡でも冬鳥で10~5月。
【室見川】河口マリナタウン、上流唐の原で観察できた。
【油山】自然観察センターにて観察できた。
【今津】今宿野外活動センターにて観察できた。

【2】雄第1回冬羽。頭部は黒くなっているが、喉はまだ黒くない。胸の黄色も淡い。2010.11.21福岡県福岡市、室見川河口マリナタウンにて撮影。

【3】雄第1回冬羽。頭部は黒くなっているが、喉はまだ黒くない。胸の黄色も淡い。2003.3.13室見川河口マリナタウンにて撮影。

【4】雄第1回冬羽。喉も黒くなってきていて、成鳥羽に近い個体。福岡県福岡市、2003.3.19室見川河口マリナタウンにて撮影。

【5】雄。2010.11.21福岡県福岡市、室見川河口マリナタウンにて撮影。

【6】腰も黄色い。雄。2010.11.21福岡県福岡市、室見川河口マリナタウンにて撮影。

【7】雌。2010.11.21福岡県福岡市、室見川河口マリナタウンにて撮影。

【8】雌。2003.03.26福岡県福岡市、室見川野生の広場にて撮影。

【9】雌。2007.02.15福岡県福岡市、西部霊園公園にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
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2024/05/29作成