- 丸っこい体に、長い尾と短い嘴が特徴の白っぽい小鳥。
- ■形態
- 雌雄同色。額から頭頂は白く、黒い眉斑が背まで伸びていて、背の両側に赤紫の斑がある。肩羽、翼、尾は黒く、次列・三列風切外縁と外側尾羽の外縁は白い。顔、喉から下は白く、脇、腹から下尾筒にかけては淡い赤紫色。嘴は短く黒い。脚も黒。
幼鳥は成鳥の黒色部が黒褐色で、顔も黒褐色。喉から下には淡い赤紫色はなく白い。
亜種シマエナガは黒い眉斑がなく、頭部全体が白っぽい。
- ■鳴き声
- 囀りは「チーチーツリリジュリリ」等複雑で細い。地鳴きは「チュリリリ」「ジュリリリ」。
- ■行動
- 繁殖期以外は10羽前後の群で行動し、カラ類、メジロ、コゲラなどと混群を作り、林の中を枝から枝へ移っていく。林から出ることは少ない。
- ■採餌
- 枝先を移動しながら昆虫類を捕ったり、停翔して樹液を吸ったりする。
- ■繁殖
- 産卵期は4~6月。木の枝に蘚類をクモの糸でかがって袋状の巣を作り、表面にウメノキゴケを貼り付け、内側には羽毛を敷く。通常7~13個産卵し、抱卵日数は13~15日。巣立ちまでは14~17日。
つがい以外の個体がヘルパーとして、抱卵や育雛に参加する事もある。
- ■亜種
- 日本では4亜種が分布し、北海道には亜種シマエナガ(A.c.japonicus)、対馬には亜種チョウセンエナガ(A.c.magnus)、四国・九州には亜種キュウシュウエナガ(A.c.kiusiuensis)、本州・佐渡・隠岐には亜種エナガ(A.c.trivirgatus)が分布する。
- ■分布
- ユーラシア大陸の温帯から熱帯で広く繁殖する。日本では留鳥として九州以北に分布。
- ■福岡での事例
- 福岡でも留鳥で一年中見られる。
【室見川】中上流の山地で観察。
【大濠公園】園内の林で観察。
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