- 白い頭央線のある、眉斑が黄色い北米ホオジロ類。
- ■形態
- 雌雄同色。
頭部からの上面は淡褐色で、頭側線、過眼線、頰線は黒褐色で、眉斑は黄色味を帯び、頬も褐色味がある。背から腰は茶褐色で黒褐色の縦斑があり、白い線が2本ある。翼は黒褐色で、淡褐色の羽縁がある。短めの尾羽は黒褐色で、淡色の羽縁があり、白斑はない。浅めの凹尾。喉から下は白く黒褐色の顎線があり、胸から脇に黒褐色の縦斑がある。嘴はピンク色で直線的な嘴峰は黒い。脚もピンク色。
- ■鳴き声
- 「ツッチッチッチ チーチュリーチー」などと囀り、地鳴きは「チッ」「ヂッ」。
- ■名前の由来
- 英名はサバンナのホオジロという意味で、和名も同様。シトドはホオジロ類を指す古語。
- ■亜種
- 17亜種ある。
セーブル島(カナダ東部ノバスコシア東部)で繁殖する亜種P.s.princeps、
カナダ中央、東部および米国北中央部で繁殖する亜種P.s.labradorius、
カナダ南、南東部および米国北東部で繁殖する亜種P.s.savanna、
アラスカおよびカナダ北西部で繁殖する亜種P.s.anthinus、
アリューシャン列島東部およびアラスカ半島周辺諸島で繁殖する亜種サバンナシトド(P.s.sandwichensis)、
カナダ南西部および米国北西部で繁殖する亜種P.s.brooksi、
カルフォルニア沿岸部(米国西部)で繁殖する亜種P.s.alaudinus、
カナダ南中央部および米国西中央部で繁殖する亜種P.s.nevadensis、
メキシコ北中央部で繁殖する亜種P.s.brunnescens、
グアテマラ南西部で繁殖する亜種P.s.wetmorei、
米国南西部およびババ・カルフォルニア北部(メキシコ北西部)で繁殖する亜種P.s.beldingi、
ババ・カルフォルニア西中央部(メキシコ北西部)で繁殖する亜種P.s.anulus、
ババ・カルフォルニア南中央部(メキシコ北西部)で繁殖する亜種P.s.guttatus、
バハカルフォルニア南部(メキシコ北西部)で繁殖する亜種P.s.magdalenae、
サンベニート島(メキシコ北西部のバハカルフォルニアの沖)で繁殖する亜種P.s.sanctorum、
バハカルフォルニア北東部及びソノラ(メキシコ北西部)北西部で繁殖する亜種P.s.rostratus、
ソノラからシナロアの海岸部(メキシコ北西部から西部)で繁殖する亜種P.s.atratus。
- ■分布
- カナダから米国北部、米国西海岸からグアテマラで繁殖し、北のものは米国、プエルトリコなどで越冬する。
日本には亜種サバンナシトドが稀な冬鳥として北海道から、本州、四国、九州、沖縄等広く記録がある。
- ■福岡での事例
- 福岡では記録がない。
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