スズメ目
PASSERIFORMES
カササギヒタキ科
Monarchidae
Grallina属
Grallina (Vieillot, 1816)

ツチスドリ(土巣鳥)
Grallina cyanoleuca (Latham, 1801)  Magpie-lark
L26~30cm
外国種
人家周辺、水辺、沼地
【1】雌。2010.10.21豪州ケアンズ、エスプラネードにて撮影。
白黒の体の、泥土で巣を作ることで知られる鳥。
■形態
雄は頭部からの上面が黒く、腰や尾羽先端は白く、雨覆に白斑がある。眉斑と頬が白く、腮から胸も黒い。 両脇から下面は白い。嘴は白っぽく、虹彩は白い。脚は黒い。
雌は雄に似るが、頭部から喉は白く、頭頂から目を通って胸の黒斑に続くの黒帯があり、頭頂から後頸の黒色部へもつながる。
幼鳥や若鳥は雌に似て腮から下の喉が白く、白い眉斑と黒い過眼線があるが、くちばしや虹彩は暗色。
■鳴き声
翼を高く上げて雌雄一緒になって囀るが、二羽で鳴いていると気づき難い。
■採餌
肉食性で、昆虫や巻き貝などの小動物を採餌する。
■繁殖
一般に生涯つがいとして縄張りを守ると言われる。
木の枝や、電柱などの構造物に草などの椊物性の巣材を泥で固め、直径15㎝程の円形の椀状の巣を作る。通常3~5個産卵する。卵は赤褐色の斑点のある薄い桃色味のある白で、約29×21mm。抱卵は雌雄で行い、抱卵日数は約18日。巣立ちまでは約3週間。巣立った雛もその後3~5週程親に給仕される。
■特徴
非繁殖期には集団で塒を作り、集団で採餌する。
■吊前の由来
和吊は泥を使って巣を作ることから。 英語吊はカササギ+ヒバリになっているが、両者との近縁はない。
■亜種
2亜種ある。
北部以外のオーストラリアに分布する亜種G.c.cyanoleuca、オーストラリア北部に分布する亜種G.c.neglecta
■分類問題
従来は泥で巣を作るので、オオツチスドリ科(Corcoracidae)から、単独でツチスドリ科 (Grallinida)またはオウチュウ科(Dicruridae)に分類されていたが、DNA研究によりカササギヒタキ科になった。
■分布
砂漠地帯を除くオーストラリア大陸に広く分布する。タスマニア島ならびニューギニア島南部にも生息する。

【2】雌。2010.10.20豪州ケアンズ、エスプラネードにて撮影。

【3】雌。2010.10.22豪州アサートンにて撮影。

【4】雌。2010.10.21豪州ケアンズ、エスプラネードにて撮影。

【5】雌。2010.10.21豪州ケアンズ、エスプラネードにて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑《
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2025/07/05作成