- 白黒の体の、泥土で巣を作ることで知られる鳥。
- ■形態
- 雄は頭部からの上面が黒く、腰や尾羽先端は白く、雨覆に白斑がある。眉斑と頬が白く、腮から胸も黒い。 両脇から下面は白い。嘴は白っぽく、虹彩は白い。脚は黒い。
雌は雄に似るが、頭部から喉は白く、頭頂から目を通って胸の黒斑に続くの黒帯があり、頭頂から後頸の黒色部へもつながる。
幼鳥や若鳥は雌に似て腮から下の喉が白く、白い眉斑と黒い過眼線があるが、くちばしや虹彩は暗色。
- ■鳴き声
- 翼を高く上げて雌雄一緒になって囀るが、二羽で鳴いていると気づき難い。
- ■採餌
- 肉食性で、昆虫や巻き貝などの小動物を採餌する。
- ■繁殖
- 一般に生涯つがいとして縄張りを守ると言われる。
木の枝や、電柱などの構造物に草などの椊物性の巣材を泥で固め、直径15㎝程の円形の椀状の巣を作る。通常3~5個産卵する。卵は赤褐色の斑点のある薄い桃色味のある白で、約29×21mm。抱卵は雌雄で行い、抱卵日数は約18日。巣立ちまでは約3週間。巣立った雛もその後3~5週程親に給仕される。
- ■特徴
- 非繁殖期には集団で塒を作り、集団で採餌する。
- ■吊前の由来
- 和吊は泥を使って巣を作ることから。
英語吊はカササギ+ヒバリになっているが、両者との近縁はない。
- ■亜種
- 2亜種ある。
北部以外のオーストラリアに分布する亜種G.c.cyanoleuca、オーストラリア北部に分布する亜種G.c.neglecta。
- ■分類問題
- 従来は泥で巣を作るので、オオツチスドリ科(Corcoracidae)から、単独でツチスドリ科 (Grallinida)またはオウチュウ科(Dicruridae)に分類されていたが、DNA研究によりカササギヒタキ科になった。
- ■分布
- 砂漠地帯を除くオーストラリア大陸に広く分布する。タスマニア島ならびニューギニア島南部にも生息する。
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