- 茂みで猫のように鳴く、全身鮮やかな黄色の鳥。
- ■形態
- 雌雄ほぼ同色。
全身が鮮やかな黄色で、黒い過眼線が後頭でつながる。黄色い次列風切外縁などを除いて翼は黒く、黄色い外側尾羽先端などを除いて尾羽も黒い。嘴は桃色で太長い。脚は鉛黒色。
雌成鳥は背や肩羽がオリーブ色を帯び、過眼線も後頭で雄より細い。
若鳥は頭部からの上面が暗い黄緑色で、過眼線は黒褐色で、喉からの下面に黒褐色の縦班がある。嘴も赤黒い。
幼鳥は若鳥に似るが過眼線がほとんど無く、体下面も白っぽい。
- ■鳴き声
- 「ピョロピィピリョロピィー」と口笛のようにさえずる。地鳴きは「ミャアー ミャオ」「ギャー」などと猫のように鳴く。
- ■行動
- フワフワと飛び、地面に降りることは少ない。茂った林の中を好む。
- ■亜種
- 20亜種ある。
アジア東部に分布する亜種コウライウグイス(O.c.diffusus)、
アンダマン諸島に分布する亜種O.c.andamanensis、
ニコバル諸島に分布する亜種O.c.macrourus、
マレー半島、スマトラ、バリ及びボルネオに分布する亜種O.c.maculatus、
シムルエ島及びニアス島(スマトラ西方に分布する亜種O.c.mundus、
シプラ島(スマトラ西方)に分布する亜種O.c.sipora、
シベルト島及びパギ島(スマトラ西方)に分布する亜種O.c.richmondi、
マサリエンブ島( ジャワ海)に分布する亜種O.c.lamprochryseus、
サプディ島、ラース島、カンゲアン諸島(ジャワ北東)に分布する亜種O.c.insularis、
タラウド諸島(フィリピン南方)分布する亜種O.c.melanisticus、
サンギル島及びタブカン島(スラウェシ北東沖)に分布する亜種O.c.sangirensis、
シアウ島, タグランダン島, ルアン島, ビアポ島及びマユ島(スラウェシ北東沖)に分布する亜種O.c.formosus、
スラウェシ島及び近隣の島嶼に分布する亜種O.c.celebensis、
バンガイ島及びスラ島(スラウェシ東方)に分布する亜種O.c.frontalis、ペレン島(スラウェシ西方沖)に分布する亜種O.c.stresemanni、
フローレス海の島嶼に分布する亜種O.c.boneratensis
、小スンダ列島に分布する亜種O.c.broderipi、
パラワン島、ルソン島、ミンドロ島及び近隣の島嶼(フィリピン西部、北部)に分布する亜種O.c.chinensis、
ヴィサヤ諸島、ミンダナオ、バシラン(フィリング中央部、南部)に分布する亜種O.c.yamamurae、
スールー諸島(フィリピン南西部)に分布する亜種O.c.suluensis。
- ■分布
- 中国から東南アジアに分布し、北のものは冬季南に渡る。
日本では少ない旅鳥として亜種コウライウグイスが、北海道から九州まで記録がある。1996年に埼玉県で繁殖例がある。
- ■福岡での事例
- 福岡でも少ない旅鳥。
【相ノ島】2006年5月に観察。
【今津】毘沙門登志神社で観察。
|