- 次列風切の先端に赤い蝋状の飾り羽根のある、尾先の黄色いレンジャク類
- ■形態
- 雌雄ほぼ同色。
雄は頭部から背、肩羽、小翼羽は、赤紫がかった淡い褐色で、顔には赤みがあり、長い冠羽がある。過眼線は黒いが、冠羽までは達しない。腮、喉も黒い。 初列雨覆は黒く先端は白い。風切は黒褐色で、初列風切は外弁先端に黄色い斑があり、内弁先端には白い斑がある。次列風切の先端には白斑があり、その先に羽が変化した赤い蝋状(蝋ではないので熱では溶けない)の突起物がある。この突起物は三列風切や尾羽にもあるものがいる。腰から上尾筒は灰色で、尾羽は黒く先端が黄色い。胸から下は淡い灰褐色で、下尾筒は橙。
雌は初列風切の内弁先端の白い斑が細く、一番外側の羽の先端は白くない。また、黒い喉と、胸との境は上明瞭。
- ■鳴き声
- 「チリチリチリ《「ヒーヒー《などと鳴く。
- ■採餌
- 通常群れで見られることが多く、ヤドリギの実をはじめとして、ヤナギ類の花、ネズミモチ、キヅタの実などを食べる。繁殖期は昆虫食となる。
- ■吊前の由来
- 平安時代より群れをなす小鳥の意「れんじゃく《の吊前で知られ、江戸時代中期にはヒレンジャク、キレンジャクと識別されていた。
- ■亜種
- 2亜種ある。
ヨーロッパ北部及びアジア北部で繁殖する亜種キレンジャク(B.g.garrulus)、 カナダ西部及び米国北、西部で繁殖する亜種B.g.pallidiceps。
- ■分布
- スカンジナビア北部からカムチャッカまでのユーラシアと北米北西部の亜寒帯で繁殖し、スカンジナビア南部からヨーロッパ中部、中国北部、朝鮮半島にかけてと、北米中西部で越冬する。
日本には冬鳥として全国に渡来するが、本州中部以北に多い。渡来数は年によって大きく異なり、全く見れない年もある。
- ■福岡での事例
- 福岡でも冬鳥だが、数は少なく、ヒレンジャクの群れに混じってみられることが多い。
【室見川】2004年04月30日小田部住宅街で40+の群れを観察。
【西区野方】2004年03月27日300+のヒレンジャクの群れの混じって観察。
【舞鶴公園】2021年01月22日に記録がある。
【糸島市】1985年頃前原南で観察。2010年11月04日久家で記録がある。
【春日市】2010年11月04日春日公園で記録がある。
【大野城市】2020年02月24日平野台で記録がある。
【篠栗町】2020年02年05日高田で5羽の記録がある。
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