スズメ目
PASSERIFORMES
サンショウクイ科
Campephagidae
Pericrocotus属
Pericrocotus (Boie, F, 1826)

リュウキュウサンショウクイ(琉球山椒食)
Pericrocotus tegimae Stejneger, 1887  Ryukyu Minivet
L20cm W28cm
留鳥
低山から山地の針葉樹林
【1】2021.05.11大分県臼杵市にて撮影。
南西諸島九州に分布を広げている日本固有のサンショウクイ類。
■形態
雌雄ほぼ同色。
額から目の上は白く、黒い過眼線があり、頬から喉は白い。嘴は黒く、虹彩も黒い。頭からの上面は暗灰黒色で、尾羽は長い。翼を広げると初列風切から次列風切の基部に白斑があり、白い翼帯となる。胸から下は灰色から白。脚も黒い。
雌は背に灰色味が強い。
幼鳥は雨覆等の羽縁が白い。
■鳴き声
「ヒリンヒリン」「ヒリリリ」等と聞こえる鳴き声で鳴く。
■採餌
昆虫、木の実などを採餌する。
■繁殖
4〜6月頃、高木の横枝に樹皮、細枝など椀型の巣を作り、外側にはウメノキゴケをクモの巣で一面に貼り付ける。産座にはシュロ、獣毛、ススキなどの糸状の素材を敷き詰める。産卵期は5〜6月。長径2.1cm短径1.6cmの青灰色の地に斑点のある卵を、通常4〜5個産卵し、雌だけが17〜18日間抱卵する。巣立ちまでは約14日。
■備考
日本鳥学会目録第7版まではサンショウクイの亜種とされていた。
■亜種
亜種はない。
■分布
1970年前後に南西諸島から南九州に留鳥として分布していたが、1990年代後半には四国、九州北部、2000年には広島、奈良等でも確認され分布が広がっている。
■福岡での事例
福岡でも留鳥として繁殖している。
【室見川】上流部で観察。

【2】2019.06.06鹿児島県阿久根市にて撮影。

【3】2013.05.29大分県五ヶ瀬町にて撮影。

【4】餌運び。2015.05.08長崎県諫早市、久山ダムにて撮影。

【5】飛翔。2019.06.06鹿児島県阿久根市にて撮影。

【6】幼鳥。2018.07.19長崎県東彼杵町にて撮影。

【7】幼鳥。2018.07.19長崎県東彼杵町にて撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑」
※禁無断転載
2020/07/12作成