スズメ目
PASSERIFORMES
サンショウクイ科
Campephagidae
Pericrocotus属
Pericrocotus (Boie, F, 1826)

サンショウクイ(山椒食)
Pericrocotus divaricatus (Raffles, 1822)  Ashy Minivet
L20cm W28cm
夏鳥
低山から山地の広葉樹林
【1】雄。2006.05.04福岡遠福岡市、室見川愛宕山にて撮影。
「ヒリリリ《と鳴く、白黒のスマートな鳥。
■形態
雄は、額と顔からの体下面が白く、過眼線、頭頂から後頸が黒い。嘴は黒く、虹彩も黒い。背、肩羽、上尾筒は灰色で、尾は長く、黒褐色。外側尾羽は白い。翼は黒褐色で、雨覆、三列風切の外弁は白い。足は黒い。
雌は雄に似るが、額の白色部が狭く、頭頂から後頸が灰色。
■鳴き声
「ヒリンヒリン《「ヒリリリ《等と聞こえる鳴き声で鳴く。
■採餌
樹上の枝先で、クモや昆虫などを捕らえる。地面に降りることは殆どない。
■繁殖
4~6月頃、高木の横枝に樹皮、細枝など椀型の巣を作り、外側にはウメノキゴケをクモの巣で一面に貼り付ける。産座にはシュロ、獣毛、ススキなどの糸状の素材を敷き詰める。産卵期は5~6月。長径2.1cm短径1.6cmの青灰色の地に斑点のある卵を、通常4~5個産卵し、雌だけが17~18日間抱卵する。巣立ちまでは約14日。
■特徴
飛び方は浅い波形で、白い翼帯がよく目立つ。
■備考
日本鳥類目録第7版まではリュウキュウサンショウクイを亜種としていた。
■亜種
亜種はない。
■分布
ウスリー、朝鮮半島で繁殖し、中国南部から東南アジアで越冬。
日本では本州、四国に夏鳥として渡来。
■福岡での事例
福岡では旅鳥で春、秋の渡りの時期に観察される。
【室見川】春に愛宕山で観察。
【油山】秋の渡り時期に観察された。

【2】雄。2006.05.04福岡遠福岡市、室見川愛宕山にて撮影。

【3】雄。2005.04.24長崎県対馬市、厳原町与良内院にて撮影。

【4】幼鳥。2020.7.11長崎県対馬市にて杉原敏氏撮影。

【5】幼鳥。2020.7.12長崎県対馬市にて杉原時子氏撮影。
室見川の野鳥版「デジタル野鳥図鑑《
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2023/06/03作成