- 頬に茶色の斑がなく、雄と雌で色が違うスズメ類。
- ■形態
- 雄は頭部から、背、腰にかけてが栗色で、背と肩羽には黒褐色に縦斑がある。喉と眼先は黒く、頬は白く、胸からの体下面は汚白色。翼は黒褐色で、大雨覆、中雨覆の羽先は白く、飛ぶと白い翼帯になる。尾は黒褐色で、嘴は黒く、足は肉色。雄冬羽では栗色味が弱くなり、目の後方に汚白色の頭側線が出る。
雌は上面が灰褐色で、淡黄色の明瞭な長い眉斑がある。
- ■採餌
- 繁殖期は落葉広葉樹林に生息し、非繁殖期には群れで水田や芦原にあらわれて、イネ科の植物の実を主に食べる。
- ■亜種
- 3亜種ある。
アフガニスタン(montane ne Afghanistan)を経てヒマラヤおよびチベット南部
で繁殖する亜種P.c.cinnamomeus、
インド(montane ne India)、ミャンマー、中国南部およびインドシナ北部で繁殖する亜種P.c.intensior、
中国北中央、東部、樺太、千島列島、北海道から本州中部、朝鮮半島および台湾で繁殖する亜種P.c.rutilans。
- ■分布
- アフガニスタン北東部、ヒマラヤ、ビルマ北部、中国中部、中国南部、朝鮮半島南部、サハリン南部で繁殖し、北方のものは南部や台湾などに渡る。日本では本州中部以北で夏鳥として繁殖し、本州中部以南で冬鳥として越冬する。
- ■福岡での事例
- 福岡では冬鳥だが、福岡市周辺では殆ど見かけない。筑後地方有明沿いの干拓等では越冬。
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