- 夏羽では黒と赤褐色のコントラストの綺麗なホオジロ類。
- ■形態
- 雄夏羽では頭部は黒く、額からの眉班は黄色で、耳羽後方から側胸が白い。後頭から後頚は茶褐色。背からの上面は軸班は黒褐色。背や肩羽の羽縁は淡褐色、三列風切外弁は茶褐色。大・中雨覆の羽先が白く2本の翼帯となる。初列風切は黒く、長い。上尾筒から腰は茶褐色。胸迄は黒く、腹から下は白い。脇には黒く太めの班がある。栗箸は黄橙色。足は黒い。
雌は雄に比べて頭部は淡色。額から頭頂に黒い縦班があり、眉班から頬は淡褐色。頬を囲むように目から後方と頬線は黒く、顎線も黒い。その外側から喉は白い。喉から下は白いが、胸には黒い帯がある。
冬羽では雄は雌夏羽に似るが、眉班は褐色味が強く、背からの上面は淡色。嘴も橙肉色。
雌は全体がより淡色。
- ■鳴き声
- 地鳴きは「ビィッ」。飛翔時カワラヒワに似た「キリキリ」といった声をだす。
- ■行動
- 飛ぶ時は液状に流れるように長距離飛ぶ。高い木や電線に止まることは少なく、地面や岩上等にいることが多い。
- ■採餌
- 地面で草の実等を啄む。
- ■亜種
- 5亜種ある。
カナダ北部及びグリーンランド
で繁殖する亜種C.l.subcalcaratus、
ヨーロッパ北部及びアジア北部
で繁殖する亜種C.l.lapponicus、
シベリア北東部
で繁殖する亜種C.l.kamtschaticus、
シベリア極東部、アラスカ、カナダ北西部
で繁殖する亜種C.l.alascensis、
コマンドルスキー諸島
で繁殖する亜種ツメナガホオジロ(C.l.coloratus)。
- ■分布
- ユーラシア、北アメリカの北極圏のツンドラ地帯で繁殖し、冬期はイギリスから朝鮮半島迄のユーラシア中緯度と北米中部に渡る。
日本には数少ない冬鳥として亜種ツメナガホオジロが全国で記録があり、北海道や日本海側で記録されることが多い。
- ■福岡での事例
- 福岡でも数少ない冬鳥。
【今津】2005年9月太郎丸で観察。2009年10月にも記録がある。
【津屋崎】2013年1月、11月、2014年12月、2017年1月に記録がある。
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