- 葦原で群れる、黒いサングラスをかけたような小鳥。
- ■形態
- 雌雄ほぼ同色。雄は頭部は淡い褐色味を帯びた灰色で、額から繋がる黒くて太い過眼線があり、その上に不明瞭な白い眉斑がある。頬は白く、喉から下は白いが淡褐色味を帯びる。背と肩羽、腰は淡褐色で、翼と尾は黒褐色で羽縁は淡褐色。先が尖った嘴は灰色で、脚は黒い。冬羽では全体が褐色味を帯びる。
雌は頭部が淡褐色で、過眼線が黒褐色。冬羽では全体が淡色。
- ■鳴き声
- 群れで「チィーチュリ、チュイチュイー」と賑やかにさえずる。地鳴きはか細く「チー」「ツィー」。
- ■採餌
- 葦の茎に縦に止まり、カイガラムシ、アブラムシ等越冬している虫を食べるほか、ガマの穂などの植物質も食べる。
- ■繁殖
- ヤナギ類などの林に、枝から巣を吊す事からツリスガラの和名がある。ヤナギの種子の綿毛等で作った楕円形の巣の上部には筒状の出口がある。通常6〜8個産卵し、雌だけが抱卵する。
- ■亜種
- 日本に渡来するのは亜種ツリスガラ(R.p.consobrinus)。
- ■分布
- ユーラシア大陸の温帯で広く繁殖し、イラク、インド北西部、中国南部などで越冬する。日本には冬鳥として本州中部以南に渡来する。
- ■福岡での事例
- 福岡では冬鳥で10〜5月頃見られる。
【室見川】室住団地横から外還室見橋上流で観察。
【今津】田尻二つ池、水門で観察。
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