- 初夏から夏にかけて、葦原で「ギョギョシ」と大きな声で鳴く大形のヨシキリ類。
- ■形態
- 雌雄同色。頭部から尾までの上面は灰褐色で、汚白色の眉斑がある。尾は長く角尾。喉から下は淡褐色で、胸に褐色の不明瞭な縦斑がある。嘴は長くて黒褐色で、下嘴基部は橙褐色。嘴毛が目立つ。口腔内はオレンジ色。足は肉色から鉛褐色まで変異がある。
- ■鳴き声
- 大きく濁った声で「ギョギョシ、ギョギョシ、ケスケスケス」となき、鳴くときは羽冠が毛羽立つ。鳴き声から「行々子」とも呼ぶ。
- ■繁殖
- 芦原などで繁殖し、主に昆虫を食べる。
- ■亜種
- 目録では日本に分布するのは亜種オオヨシキリ(A.a.orientalis)としているが、中央アジア以西で繁殖するものをニシオオヨシキリ(Acrocephalus acrocephalus)とし、日本に渡来するものをオオヨシキリ(Acrocephalus orientalis)とする説もある。
- ■分布
- ユーラシア大陸の温帯で広く繁殖し、冬季はアフリカ、インド、東南アジアでフィリピンで越冬する。
日本では夏鳥として九州以北に渡来する。
- ■福岡での事例
- 福岡では夏鳥で4〜9月頃見られる。
【室見川】新室見橋から曲淵ダムまでの全流域の葦原で観察 。
【今津】周船寺川水門、二つ池周辺の田尻農耕地の葦原で観察。
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